脱いだシャツについた小さな赤い染みが夕べのだと気付くまで あの騒ぎはまるで夢を見ていたように思った。
朝、もうろうとした意識の中車を飛ばして仕事に行き なんとか一日をやり過ごした。 夕方、明日が休みでよかったと疲れた体をカウンターにうずめて 最近知り合った人との迷いごとを思いながらビールを飲んだ。
ここ数日の私は何をしているのだろう。 全ては自分の意思と別な力で動いているみたいに。
明日が休みでよかった
もう何もしたくない 神経を抜いてくれないか そしたらきっとうまく 寝返りも打てるだろう
昔聞いていた歌が流れて
どこまで行けば どこまで行けば
ゆっくりと、そして確実に 神経を、手探りで ゴムみたいかなぁ ピンみたいかなぁ 細く集まって一本の糸のような それとも錆び付いた古い時計のねじのような 私の動きが止まる 私が動きを止める
たどりついた記憶もなく夜がふける
Presented by Megumi Hinokiyama ehmail@ingjapan.or.jp